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2008-09-28

小泉が退いた理由

小泉が議員辞職したニュースは、

皮肉なことに麻生新総理誕生のニュースバリューを

凌駕した。

三代前の首相にも関わらず、ニュースは彼の生い立

ちから、趣味、嗜好、名言集までもを放送。

福田や麻生とはえらい違いだな。

          

だが、それだけ小泉純一郎という男が、

日本の歴史上のポイントとなる人物だったってことだ。

おそらく、歴代総理の中で、最も多くの年次改革要望

書の事項を現実に実行していて、

それは現在の日米型資本主義の基礎を築いたと

いうことだ。

   

出生率低下、年代格差世界一、ジニ係数の30ランク

ダウン、年金崩壊、派遣という奴隷社会。

彼が議員を辞職しようが、この国に光があたるわけ

じゃない。

小泉政権が発足してから爆発的に増えた自殺者数

だって、今日現時点でもゆるぎない世界一。

一日百人前後が、絶望によってスイサイドする、

皆殺しの世界は、有権者が動かない限り、

変わることはないのだ。

            

            

小泉へのどうこうは、この辺にしておこう。

おれはおれが書くべきことを優先するよ。

   

彼が辞めた理由として報道されている、

「期が熟した」

という台詞。

ずばりあの通りだが、報道にあるような

小池が負けたことでの諦めムードとはちょっと違うよ。

       

小泉自身、既に求心力がなくなっていることは

自覚していたし、総理を辞めたときに、既に二度と

官邸の椅子に座ることはないのは、各人が指摘して

いる通りだ。

「一期のみで、やれることは全てやってしまう」

その覚悟があるからこそ、

選挙で堂々と

「痛みの後に幸福が来る」

なんて誰がどう考えてもありえない嘘をつけたし、

「ニート救済法案を作る」

と言って、選挙が終わったあとに無かったことに

するなんて真似も出来たのだ。

      

時間の経過と共に、有権者も彼に、そして自民党に

騙されていたことを知り、その結果、今日がある。

小泉が名ばかりでも重職を断る理由はそこだ。

だけど、そんなことは彼にとってはどうでもいいこと。

何故ならホワイトハウスに行けば、いつだって彼は

英雄で、アメリカ国民にとっては、‘コイズミ’は忘れ

てはならないヒーローなのだ。

各種規制緩和、外資優遇システム、日本企業を買収

しやすい環境作り、派遣会社と政界のWINWIN構築、

郵政民営化、五十兆の上納金。

アメリカの要望はことごとく小泉によって実現された。

残りの戦争参加と、より多くの武器購入、そしてWE

を安倍に託して失敗したが、後任の無能さだけは

見抜けなかったらしい。だが、それでも十分過ぎる

ほどの実績だ。

日本人にとっては歴代最強のテロリストと呼んでも

いいくらいだが、ホワイトハウスにとっては最高の

友人だ。

         

だが、計算外だったのがアメリカ共和党政権の

没落。

自民党が国民の命まで切り取っては上納してい

た絶対的征服者が、イラク戦争以降、大きく力を

失いだしたのだ。

当然ながら小泉自身も力をなくし始めた。

さらに旧橋下派達自民党本体の押し返し、

後任の安倍は大きく期待を裏切る無能ぶり、

更に今回の総裁選でも、唯一台本にない登場人物

として出た小池も惨敗。

まだまだ小泉を支持するやつは多いものの、

麻生が公明党へ真っ先に参拝に上がったことから、

もう小泉路線は消えるだけだと確信したのだ。

         

とは言え、当たり前だが、議員を辞職するほど

力がなくなったわけじゃない。

想像してみるといい。

派閥は無理にしても、自分や慕っている上げ潮中川

達なら、どの選挙区から出ても当選するだろう。

ブッシュだって完全に終わったわけじゃないし、

何より総理時代に、経済界へ売りつけた貸しは

いくら掃き捨てたって余りあるほどだ。

にも関わらず、きっぱりと議員を辞めた。

    

同じ文句だが、ここまでの前提が大事なんだ。

ちょっとだけ考えてみてくれ。

         

         

答えは次男の進次郎氏にある。

彼はまだ27歳。これからいくつもの政局を見てい

ける歳だ。

そして彼に、自分が築いた地位と人脈を全て渡して

やれる時期的リミット。

それが今だったんだ。

これ以上遅くなれば、息子を担ぐ御輿はさびしくなる

だろうし、逆に早ければ、何を今更と一層の批判を

買うだろう。故に今なのだ。

全ての利権を次男にくれてやるのに、どれくらいの

時間をかけるのかわからないが、イコールそれは、

小泉が政界自体から消え去るわけではないことを

意味する。

       

ブッシュの衰退の波を見極めて、

今この瞬間に身を引く。

彼は最後まで、魔術師の如く時代を読む天才だった

ってことだ。

日本を戦後最大の危機に陥れた首謀者だが、

能力は間違いなくピカ一。

もしもその能力を、自民党議員としてではなく、

もっと別のベクトルに使っていたら・・・と思うのは、

おれだけなのかな。

       

おまけ。

次男の進次郎氏には何の罪もないが、

彼が政界で生きていく以上、その道は欲まみれの

拍手か、憎しみの視線しかない。

経済界の引きつった賞賛と、国民の恨みの声。

どちらにおぼれることも無く、そして可能であれば、

父とは違う道を見つけてくれるといいんだけどな。

       

補足。

本人は総理の座を降りたときに引退を決意して

いたと言っているが、それは本心とは違うと思う。

今日書いたように、おれが予測する小泉は総理

になった時、いや、もしかするとなる前から、

一任期中に全てやりつくして、議事堂からは去ろう

と思っていたはずだ。

だけど、思った以上に国民の‘痛み’がひどく、

加えて反発が想定よりも強かったこともあって、

すぐに議員を辞められなかったのだろう。

      

だけど、最後まで打算的だったのは、

後任の安倍があれだけ無茶苦茶をやっていようが、

独裁政権状態だったのが祟って、国民に大反撃され

いていようが出てこなかった小泉が、

いきなりメディアの前に現れだしたことだ。

勿論、あれはカメラの前に出たかったのではなく、

支持基盤を少しでも繋ぎとめたかったからで、

その後公演をやたら増やしたし、最近じゃ、あれだけ

国民を欺く糧にしていた森グループや谷垣ら派閥の

懇親会にも参加していた。

あれは本人もプライドが許さなかっただろうな。

「自民党の派閥政治を、何一つ変えられませんでした」

と言っているようなものなのだから。

だが、そんなことを微塵も感じさせずに遣り通すあたり、

やはり彼は、人を騙す天才だったのかもしれない。

           

                   

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