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2008-10-01

偽りの好景気が終わって

地方取材ツアーに出ていて、名古屋、大阪と既に

回って、今福岡なんだけど、正直…本当に元気が

ない。

読者から色々と身近なテーマの情報はもらって

いたけど、いざ自分の目で、手で、口で、そして肺で

その空気を触ってみると、日本は落ちるところまで

落ちたんだと改めて実感させられるよ。

       

一例だけ先行で紹介すると、

外資系スーパーと熾烈な争いをしていた商店街が

あった。かつては県下でも有名だった大きなところ。

九年前に政府の規制緩和の波に乗ってやってきて、

瞬く間にお客の大半を浚っていった。

それでも地元の結束と、長年培ってきたお客への

信頼で、商品券や共通ポイント、それにお歳暮や

年賀状の強化、WEBサイトの充実など、東京の

マーケティングの最前線を知るおれでもびっくりする

くらいの努力をしていた。

ところが、いくらやっても勝てない。

得意客はどんどん離れていくし、限界だろうという

価格でも大手にとってはものの数ではないのだ。

そして、政治に無頓着だったその商店街の人たちも、

小泉が総理の座を空けるころには、流石に気づいた

そうだ。

「ああ、はじめから政府は、おれたち弱者を殺す

気だったんだな」 とね。

心臓をストレートでぶち抜かれたように痛かった。

      

戦いの内訳は書くも無残だ。

何せルールが大企業のために書き換えられている

マトリックスで、弱者は阿呆のように踊るだけ。

中小企業増税によって、弱い商店は従業員を大幅に

カットせざるを得なくなった。

更に外資は輸出が治外法権、消費税はキックバック

されるんだから、同じ商品でも最低価格がまるで

違う。

加えて派遣制度の改正。

これで大手はインスタントワーカーの利用によって、

人件費を極限まで削り、対して商店の人たちは、

「派遣会社は小さな商店にはものすごい金をふっか

けてくるし、面談も出来ないから誰が来るかわから

ないから無理だ。それに、人間を使い捨てのように

する真似は出来ない」

と最後までやらなかったのだ。

結果、大手スーパー、量販店に根こそぎ市場を

奪われ、商店街の9割の店がシャッターを下ろした。

そして、ここ五年間での自殺者は・・・12人。 

         

      

自民党は構造改革に必要なことをやり遂げた後、

誇らしげにこう言った。

「痛みはあるが、その後に明るい未来がやってくる」

腰ぎんちゃくの新聞たちにもこう書かせ続けた。

「自民党のおかげで、戦後最大の好景気がやって

きた。今は実感がないが、すぐに浸透していくだろう」

あんたも覚えがあるはずだ。

日経には一時期、洗脳のように頻繁に活字になって

いたしね。

それを信じていた愚かで無知で、そして有り触れた

犠牲者A、それがあの商店街の人々で、あんたの

周りで俯いている人々だろう。

      

競争による自由社会。

頑張った人が報われる社会。

      

そんな言葉に惑わされ、透明な不平等さには

目がいかなかった、いや、見る力が無かった。

それが小泉旋風の時の日本じゃないだろうか。

         

小泉のマニュフェストが発表された時、

おれは翌日こう書いた。

「弱者は死ねってことだ」

えらい非難のオンパレードで、

小泉人気も手伝って、おまえは民主という売国奴

の手先だとまで言われたっけ。

しかも当時のおれは成人したての正真正銘の

青二才。今みたいに気楽になんでも流せないから、

「親切に教えてやっているのに、どうしてわからない

んだ。マニュフェストは読んだのか。読んでからもの

を言ってくれ」

なんて言ってたっけ。とんだ阿呆だよな。

          

だけど、当時のおれも未熟だが、

当時におれをきつく罵った人も、今では有料マガジン

まで購読してくれている熱心な読者だ。

「あんたの言っていたことは正しかった」

なんて言わないし、正しいの種類は星の数ほどあるが、

それでも、おれも読者も、そして国民も成長した…筈だ。

         

今度は、絶対に間違えちゃいけない。

あの時、たった100人足らずの読者に向けて言った

ことを、今は週に数万人が通り過ぎる場所で言おう。

「自民党は人気かもしれない。50%に下がったとは

言え、国民の半分が支持するなんてことはすごい

ことだ。でも、麻生が何をしようとしているか、本当に

わかっているかい。どんな社会を目指そうとしている

か、ちゃんと調べたかい。その上で、自民党に投票

するなら、勿論おれも賛成だ。

だけど、もしもそれが曖昧で、今の社会が生きづら

いと感じるなら、ちょっとだけおれの話に耳を傾けて

欲しい。週に一度、五分でもいい。

ここへ来て、記事一つでも良いから読んでくれ。

ニュースの合間に見える未来の断片が、必ずあんた

にも見えるようになる。

それが見えた上で、あんたが差し迫った選挙に

足を運んでくれたら、必ず日本は今よりも良くなるん

だ。それは絶対保障するよ」

            

あれから結構な時間が流れて、おれも27になっち

まったが、今度はどうかな。

「マニュフェストを要約するとね、政府は

強者と弱者がお互い譲り合って、子供を安心して

産めて、自殺なんてせずに済む社会にしようって

言ってるんだ」

おれがそう書ける日が、一日も早く来るといいな。

世界が無限の色のクレパスで塗られれば、

灰色の世界はもう不要なのだから。

       

      

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