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2008-10-21

自由と生存の証を

2007年7月。

太平洋の大海原の端っこの、

極東の小さきか弱い島国で、新たな戦いが始まった。

自民党が得意顔で掲げてきた

「私達のおかげで起きた好景気と成長」

を、一番下でもがき苦しみながら支えるやつらが、

はじめて声を出したのだ。

‘生きたい’。

ラベルだけは先進国のこの国だが、国民が願うこと

は、年々そのハードルを下げていて、ついに動物と

して最低限のものにまで下がった。

とにかく生きたい。

国民の八割が奴隷の国じゃ、それさえも高望みだと

あしらわれるんだけどな。

    

   

派遣社員達のメーデーを覚えているかな。

生存権をくれ。

人間の使い捨てはやめろ。

奴隷商は恥ずかしくないのか。

心の叫びをプレートに書き込み、喉をからして叫び、

最後の力を振り絞って派遣会社に、その上の経済界に、

そしてメイドインである自民党に投げかけた。

結果、ニュースでも取り上げられ、

ドキュメント番組まで作られた。

日雇い派遣の改善とやらも間もなくされる。

じゃあ改めて見てみよう。この国に誰もが未来を想像する

権利が戻ったのかを。

   

      

埼玉の越谷に住むSさん。

去年のメーデーには飛び入りで参加したそうだ。

沿道ではマスコミが自分達にカメラを向けるのに

混じって、派遣会社に雇われた探偵が一人一人

の顔にシャッターを切っていっていたそうだ。

新宿の街にダンス&ミュージックが流れる中、

一センチ横を流れる現実の厳しさに、

愕然としたと言っていた。

       

だが、これを切欠に、ようやく日本国民が、

『格差はやっぱり広がっていて、固定化されている』

という事実に気がついたのは確か。

貧困層、格差、日米型経済。

自民党がひた隠しにしてきた実態が、

徐々に浸透していき、

ついに厚生省が、ネット難民やワーキングプアの

事実を認め、総理の口から格差があると言わせた

のだ。

大きな一歩ではあったが、散々、

「いざなぎ越え、徐々に波及」

「痛みに耐えればすばらしき未来」

「格差はいつでもある」

と刷り込もうとしてたことが、全てでたらめで、

一握りの富裕層の為に、10年という時を

その他の国民が命を犠牲にして貢ぎ続けた

構図が明らかになったのだ。

小泉がマニュフェスト上で、

弱者から順番に死ねという計画を発表してから、

現実を国民が知るまでの時間。

失われた十年の本当の意味は、きっとそれだ。

         

Sさんの現在。

彼はホームレスだ。

都内某駅出口で、ガン箱からリバースした雑誌を、

世界一働いているのに平均こづかいが二万なんて

馬鹿げた国のサラリーマンに売っている。

一日の手取りは900円くらいだそうだ。

だけど、Sさんが特殊なわけじゃない。

数字上のマジックに騙されがちだが、

貧困層はどんどん増えている。

派遣については見直しがされたのに、

そんなわけはない。と予算委員会で自民党は

ほざいていたようだが、当然計算済みの予定調和の

結果だ。

微量に最低賃金を上げたことで、企業はより一層

人を減らし、結果無収入層が増えて平均賃金は

減少した。

日雇い派遣規制は一般派遣会社を潤すだけに

終わったし、待機期間が三ヶ月単位に延びたことで、

次の仕事を待てずに野宿者になるか、スイサイドしち

まうやつを増やしただけに終わったのだ。

Sさんも漏れなくその中に入った。

だけど、それでもマジックはきれいに机上の数字を

鮮やかに変え、日本をセイカイダイニイに留まらせる。

「ニートの定義は35歳まで」

「ワーキングプアは主婦のアルバイトも入ってる」

「ホームレスは貧困層には数えない」

「自殺ではなく心不全だ」

「過労は貧困とは無関係」

もはや数え切れないくらいの’解釈の違い’が加わって、

都合のいいデータだけが出来上がる。

故に日本は変わらないのだ。

         

派遣業界と自民党の癒着。

勿論大本の原因はここにある。

更に経済界は当然安価なインスタント奴隷が欲しい

ことで、三者のWINWINが成り立っちまってるのだ。

そこに労働者が含まれないのは、日本ではスタン

ダードだ。

派遣業界が成長を続けることで、正社員の待遇も

悪くなっている。

中小企業の正社員など、派遣社員よりも劣悪な

条件なことが少なくない。

どんどんと足場を無くしているよな。

格差の固定化から、次のステップへ入っているのだ。

それは区別。

格差による区別が始まっているのだ。

それはあらゆるものに影響を及ぼす。

安全な食品とそうでない食品。

安定した職業とそうでない職業。

家を買える人とそうでない人。

家族を持てる人とそうでない人。

一握りの前者と大多数の後者が、今この瞬間も、

選別されていっている。

他国ならば明日にでも暴動が起きるだろうし、

政権交代を叫ぶ有権者が国会に押しかけそうだが、

‘幸い’ここは日本だ。

社会構図を見ることも無く、読売新聞に

「自由と平等な経済」と書いてさえいれば、

それで涙を流しながら笑顔を作って搾取をされる。

今まではね。

だけど、そろそろ限界だろう。

「生きたい」と叫ぶやつらが増えているなんて、

どん詰まりである証拠だ。

おれたちはたった一つのことを放棄していたせいで、

今こんな世界で行き苦しい毎日を送っている。

それを怠らなければ、王の金儲けの為に、

数千万人が犠牲になるなんてクレイジーな常識を

子供達に教えなくて済んだのだ。

      

今からでも遅くはない。

「生きたい」という願いを、選挙に託すだけだ。

      

      

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