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2008-11-05

20世紀少年の謎

20世紀少年の映画について。

以前試写会に行って既に見たって話はしたけど、

学会について取材をして、ジャーナリストや政党へ

レポートを流している記者さんに薦められて、

もう一度一緒に見に行った。

ちょっと過労気味だったから、仮眠に丁度いいかな

程度に思ってたのも認めるが、

それよりも、是非とも話をしながらおれと一緒に見

たいとマジな顔で迫られたんで、

断れない日本人の仮面を被ることにしたんだ。

            

話をしながらと言っても、

そんなの映画館じゃ無理だろうと思っていたら、

集合時間が深夜の12時半。

つまり、上映日程を全部終わらせた後に、

特別に二人きりで見させてくれるってこと。

どういう繋がりで実現したかはわからないが、

どうでもいいことは知らない方が良い。

聞きもしなかったし、相手も話もしなかった。

       

広いフロアの中央に、一人二席を使って座る。

最高に贅沢なんだろうし、

巨大な画面と極限まで無駄な反射物のない

リミット限界の音質。

同行してた記者がオスであることを除けば、

なかなかロマンチックな空間だったよ。

      

         

結局彼が言いたかったのは、

この映画の編集についてだった。

彼はリュックから何枚かの資料と、

付箋が貼られまくった原作の漫画本を数冊取り

出した。

話の筋をうまく外しながら説明すると…難しいな。

結局、原作は、

カルト宗教団体が徐々に信者を増やしていって、

政界に入り、ついには与党にくっついて、

国そのものを乗っ取ってしまうって話。

言わずもがな創価学会や統一教会を想像する

ように出来ている。

学会が公明党を使って与党に組する構図、

統一教会が自民党を使って日本を支配する構図、

こう言ったものを暗に批判するテーマを

セカンドラインに引いていると感じる。

   

だけど、映画はそうはなっていないのだ。

脚本、出演者、舞台設定、

邦画にしてはディテールをすごく細かく練っていて、

原作を忠実になぞっているってのに、

どうしてか作品中の宗教団体が作った政党、

友民党に関してだけ、随分と脚色が強い。

テレビでは宗教色全快のプロモーションを流し、

街中でも党広告に歓喜を上げる信者達。

その辺が、原作ではもっとうまく書かれているのだ。

いつの間にか、誰も気付かないうちに、

日本が乗っ取られていたっていう風にね。

だからこそ、学会とダブルのだ。

   

それ以外にも、原作では一日に何度か

宗教指定のテープやダンスをするという描写が

あったり、教祖への狂信が描写されていて、

学会のお祈りや池田氏への崇拝を思わせる。

が、これも無し。

与党(自民党そのもの)が友民党に最終的な

決断について意見を求める描写も原作にはあるが、

これもきれいにカットされている。

ストーリーを理解する上で重要なパーツなのにだ。

         

         

上映が終わった後は、一回目よりかなり疲れた。

「隠されていることに共通して言えることがあります。

なんだかわかりますか」

彼も午前三時を回って目に疲れが出ている。

おれに負けないくらい多忙な癖に、

それだけ真剣なんだろう。

「政教一致を連想させる部分だろう」

黙って頷き、満足そうに最後のロジックを教えてくれ

た。

「この映画は実は、本編は二時間二十分程度です。

ですが、製作には額面だけで60億以上が費やされ

ています。CG等がハリウッド映画並みだったことや、

キャストを豪華に使っていることからもわかったと

思いますが。

そして何より、長い原作を三部作にまとめるのには、

もう少し時間が必要ですよね。

ディテールをかなり削ってしまっているので、肝心な

線がかなり消されています。

何か気がつきませんか」

正直にわからないと言ったが、

疑問はそのままぶつけた。

「おれは原作をそこまで何度も読んでいないけど、

三時間オーバーの映画が当たり前に存在するんだ

から、あと一時間程度は延ばせたんじゃないか。

なんでそれをしなかったんだ」

彼は答えまで一歩に迫ったおれを、

一層嬉しそうに眺める。

「その通りです。そこに鍵があると思ってます。

これを見てください」

字がびっしり詰まったワード資料っぽいが、

PDFにしたものを更に紙ベースからの

コピーをしたらしく、全体が斜めに傾いているのと、

字が所々かすれていた。

でも、読むべきところは一箇所で十分だった。

黄色いマーカーが引かれている。

『 上映時間 三時間十五分 』 

      

「これは映倫への提出をした時点での資料だそうで

す。つまり、完成時には三時間十五分、今見たもの

より三十分以上長い作品だったんです」

なるほど、納得。

見終わって感じた違和感は、こういうことか。

何か重要な部分が削げ落ちているように感じたのも、

シーンの連結に妙な心地悪さを感じたのも。

「さっきの話ですよ。政教一致。

それを連想させて、もしかしたら学会や真理を空想

させるかもしれないと思った部分は、削除されたん

じゃないでしょうか」

         

         

翌日すぐに調べたけど、完成後のチェックで、

ここまで大幅に尺がカットされることはあまりないそ

うだ。

更に20世紀少年自体のターゲット層は

子供も入ってはいるが、昭和後期をテーマにしてい

ることから、30代、40代に厚く配慮している。

だったら、シーン間のコネクティブに違和感を

発生させてまで、上映時間に気を使う必要も皆無

だったわけだ。

         

映倫と学会の関係はわからないが、

ちょっと探ってみたい部分ではあるな。

情報があれば、いつでも待ってるよ。

             

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